2017年11月30日

夢 (Le rêve)

素朴派を代表する画家アンリ・ルソー随一の代表作『夢』。

本作は国外へ旅行したことがなかったルソーが、想像力と独特の観察眼によって制作した大作であり、1910年にアンデパンダン展(無審査出品制の美術展覧会)へ出品され、多くの批評家らから賞賛を受けた作品である。同展へ出品された際、イタリア出身の詩人ギヨーム・アポリネール(ポーランド人)による次の詩が添えられたことが知られている。

「甘美な夢の中のヤドヴィガ、いとも安らかに眠りへと誘われ、蛇使いの吹く笛の音を聴き、その瞑想を深く胸に吸い込む。そして緑燃える木々の波の上では、月影がきらめき、野生の蛇たちは、曲の陽気な調べに耳傾ける」。ヤドヴィガとは画家が数年前に恋焦がれていたポーランド人女性の名前であり、画家自身の言葉によると「このソファーの上で眠る女は森の中に運ばれて、蛇使いの笛の音を聴く夢を見ているのだ。」とソファーに横たわるヤドヴィガについて解説している。
夢 (Le rêve)



Posted by ハタスちゃん at 16:22│Comments(0)
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